「天然乾燥vs人工乾燥」ではない
FROM:山本洋
会社事務所にて・・・
天然乾燥と人工乾燥の関係についてお話ししたいと思います。
天然乾燥の対義語として人工乾燥が想定されていますが、この発想は僕は矛盾していると思っています。
なぜなら、どちらも木材を乾燥させる方法であることに間違いは無いからです。
あくまでも方法や思想が違っているだけなので。
というか、ウチでも天然乾燥やってます。
水分の多い段階では天然乾燥をするのは当然です。
というか、製材したてですぐ乾燥機に突っ込むのはどうかしてる。
そんなことを言いつつウチでもたまにやりますがね。
こんな非効率なことはありません。
ただ、天然乾燥「だけやれば十分」というのは、構造材や下地材については必ずしも大間違いということではありませんが、
こと内装材について言えば間違いです。天然乾燥と人工乾燥の関係については、図のように考えればいいと思います。
「脱水」してから「乾燥」
僕は天然乾燥は、洗濯物の「脱水」だと思っています。
洗濯機で洗って、びしょびしょのまま服着る人はいないでしょう?
だからといって、脱水もせずに、いきなりガス乾燥機に入れる人もいないでしょう。
コインランドリーに行ってそんな人を見たら注意した方がいいですね。
乾燥機が壊れて管理人さんに怒られますから。
脱水はただ洗濯物を「絞る」だけであって、「乾かす」わけではないですよね。
脱水しただけの状態の服を着る人もいません。
ですが、木材の業界では、絞っただけの洗濯物を「乾いてるんだ」と称する人がほとんどなので驚きです。
試しにその板を自分の会社の事務所に置いておけばいいんです。どれだけ狂うか見物ですね。
そして中には、そんなのを承知で「乾いてます!」と言い放って売りつけようとする奴がいるから恐ろしい。
だまされてきましたか…?
というか、おそらくあなたもそういう人にだまされてきたんだと思います。
だから、こういうブログを読んで、痛い目に遭わないように勉強されているんだと思います。頭が下がります。
ちょっと話がそれましたが、天然乾燥は乾燥工程の一部だと言うことです。
歯が一番最初の消化器官、みたいなものです。
じゃあ実際乾燥工程はどんな風なのか・・・はまた改めてお話しします。
それではまた。