株式会社マルナカ

煮物

FROM湊利真

 

乾燥機のあんばいを見るとこから自分の一日は始まる。

機器や装置は最新でハイテクかといえばそうではない、それでも小さな木の声をきちんと伝えてくれる。

波形データは夜の間どんな感じだったか教えてくれるし、機内のサンプル片は含水率の変化を示してくれる。その他、小窓を開けた時の匂いや、風に含まれる水と熱の手触りや、メガネの曇り具合や、蒸気の濃さや、地面を伝う水の感じや、湿度が上がる速さや、温度の推移。

朝はたくさんの情報がひしめき合っていて賑やかで楽しい。

で、たまにボイラーが壊れて温度が入らないことが今までにも何度かあって、そんな時いつも乾燥機内はびしょ濡れになる。

 

なんでだろう?

 

料理はしないので詳しくはわからないが、味が染みるのは温度が下がるときのようで。

 

染みるには今までそこにあったものが、外に出る必要があるんじゃないか?

 

温度が下がるときに結合水は解け外に出やすくなるんじゃないか?

 

繊維飽和点あたりで意図的に温度を抜く工程を踏むことでより安定した材にならないか?

 

ひとつの窯がいくらになるかと考えると安易なことはできないけど、そうやって思いを巡らせてるのはとても楽しい。

今は圧力鍋の構造や仕組みをしらべたりしている。

 

あまり意味ないことが毎日を充実させてくれる

 

 

(↑会社の近所のおばさんがくれた里芋、美味しかったです。) 

 

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