株式会社マルナカ

白身材の話(タラじゃないです)

FROM:山本洋 会社事務所にて・・・

今日は杉の白身材の話をしようと思います。
タラやスズキの話じゃないですよ。念のため。

杉の白身材、いわゆる辺材に当たる部分ですが、
これを面として使うとすっきりとした印象になります。
冬目がとても白い分、うづくり加工をすると年輪がものすごく際立って、
コントラストがおもしろい材になります。

希少価値高し!

辺材なので、一本の丸太からはごくわずかしか製材できません。
赤身材であれば、節のことを考慮に入れなければ、
丸太が太ければ太いほどたくさん製材できるということになりますが、
白身材はそういうわけにはいきません。

どれだけ太い丸太でも、白身の部分は一番外側のごくわずか。

ですので希少価値は非常に高いと言えます。

弱くて傷みやすい

材料の特徴としては、
乾燥が遅れるとあっという間にカビが生えること、
虫害に合いやすいこと、などが挙げられます。

要するに弱くて傷みやすい材です。

夏場は特に、この二つに注意しなければなりません。

カビは単なる青カビのように分かりやすいものならいいのですが、
カビになりかけだけど、まだカビには至っていないものとか、
白身の色がくすんでいるものとか、
傷みの状態がいろいろあって、判断が難しいものもあります。

それから、赤身に比べると柔らかいです。

実際にはほとんど変わらないですが、切削加工をすると気付きます。
例えば赤身なら300回通せた刃物が、白身だと200回しか通せない、とかです。
柔らかすぎて、刃の通りがちょっと悪くなると、すぐに毛羽立ちとかが起きてきます。

塗装する時なんかも注意が必要ですね。
水性塗料には付きものの「毛羽立ち」は、赤身より白身の方が起きやすいです。

バツグンの水分の吸/放出性能

そして最も留意すべき特徴は、水分の吸/放出性能が非常に高い点です。
とてもよく水を吸いますし、そのスピードも速いです。

ちょっと湿気のある日に、白身の板を放置しておくと、
いつの間にか水分を吸ってギュンッと反ってきます。

この性能を生かして、トイレや下駄箱、押入の壁に使えば、
湿気やニオイを吸い取っていい感じになります…

と思っているのですが、まだ実践できていません。

せっかくなので、あなたの施工例を教えてもらえれば、
ここで紹介したいと思いますので、お便り待ってます。

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