株式会社マルナカ

台風12号

マルナカ News Letter 2018年 8月号より

木材探究録Vol.15 written by 湊利真

 

台風12号

先日の台風12号、みな様お怪我などなかったでしょうか?西へ進む異例のコースを辿り、風や雨の降り方など、これまでの経験が通用しない可能性があります、なんてニュースでも言ってました。ご自宅や会社が被害にあわれた方もいらっしゃるかと思います。

実は弊社でも被害がありました。シャッターが曲がってしまったり、木材乾燥機が漏電で止まっていたり、屋根の上につけられているサイクロンが枠ごと飛ばされ、屋根に突き刺さっていたり。

サイクロンとは遠心力を利用してオガと空気を分離し吸い上げる円筒状の物で、製材屋さんの屋根のてっぺんにはだいたい付いています。

 

こうした被害を目の当たりにすると、人の力の小ささを感じます。自然の力の大きさを感じます。「いったい何から手を付けたらええんやろ?」そんな落胆の中、でも動くしかないのです。目の前の一つ一つを片付けるしかないのです。通常業務に戻るべく「よっしゃやったるぞ!」という気持ちと「こんなんもう無理や」という気持ちが交互に自分の中に現れては消え、地震や火災、台風、津波、豪雨、どこか自分とは無関係でテレビの中の出来事のように思っている、そんな側面を垣間見て心折れ、それでも動くしかなく…

 

とりあえず突き刺さったサイクロンを移動させ屋根に空いた穴にシートを張るという目標を決めました。年代物の工場の屋根は足の踏み場を少し間違えただけで簡単にぶち抜けてしまいますし、苔が生えている部分はツルっと滑ります。そんな中男3人がかりでサイクロンを何とか持ち上げ移動させ、次第に日差しも強くなってきて、滴り落ちる汗の量は尋常ではなく、いったん休憩をとることにしました。水分補給をしてまた再開。屋根に空いたたくさんの穴にシートを取り付けました。そんなこんなで応急処置は終わり、使えない機械あるので完全復旧とはいかないまでも、とりあえずスタート出来そうな感じです。古い工場に継ぎはぎがまた一つ増えてしまいましたが、人的な被害は無かったので本当に良かったです。

屋根に登った記念に写真撮ってきたので貼っときます。伝わりにくいかもしれませんが、とても奇麗な景色です。360°パノラマです。

 

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