株式会社マルナカ

アジサイの花

 

 

 

マルナカ News Letter 2018年 9月号より 木材探究録Vol.16 written by 湊利真

アジサイの花

アジサイの花の色はその土壌のphによって決まります。という話はご存知の方もいらっしゃるかと思います。酸性に傾けば青色に近づき、アルカリ性に向かうとピンクっぽくなります。アジサイの生産農家さんではこのような土の酸度や肥料などを調整して、その色をより美しく発色させる為のたくさんの工夫がなされているようです。

 

杉の木の色、特に赤身にはphが大きく関係しています。赤身とは芯材とも言われ丸太の中心に近い部分で、すでにその成長を終え細胞は死んでいると表現されたりします。水の通り道も塞がっているので木材乾燥の肝はこの赤身をいかにして乾かすかであり、製材直後の赤身は留まった水と養分の独特の匂いがします。でもです。

この赤身の水分を芯までしっかりと抜く技があり、低い含水率に至ればそれは大きな価値をはらんでいます。油分を多く含み水に強いこと、虫やカビが付きにくいことなどから、高い湿度になる脱衣所なんかにも使われます。乾燥温度を上げると油分は飛んでしまいます。低い温度でゆっくり、しっかり乾かすことで赤身独特の匂いは消え、杉本来の良い香りや、たくさんの実用性が浮き立ってきます。そんなこんなを皆さま本当によくご存じで赤身のフローリングや羽目板を好んで買って頂けています。 が…一本の丸太を製材するともちろん白い部分も出てきます。白や源平もひいきにしてやって下さいね♡(笑)

そうphのことですが、日常にあるもので実験してみると画像のようになりました。アルカリ性により強く反応するようです。(右が重曹の溶液、左が米酢を杉の赤身材に塗ったもの)取扱上の注意点として頭の隅っこに置いといてもらえれば幸いです。

 

このことを書くにあたりマイナスイメージを持たれるんじゃないかな、という思いもありましたが、知ってもらったうえで使って頂くのが大事やと思いますし、こんな些細なことの中にも何かメッセージを受け取れるような気がします。ユーミンが歌っています『目に映る~♪全てのことは~♫メッセージ~♩』 ホント好きですあの歌、はなうた使用頻度、極めて高しです。魔女の宅急便もジブリの中で2番目に好きです。

 

話は変わりまして、杉の樹液を使って描いた絵。第59回松阪市美術展覧会に出品します。ねらうはもちろん1席(松阪市長賞)。ちなみに2席は松阪市議会議長賞、3席は松阪市教育委員会教育長賞。です。

どれも受賞できなかったその時は、どうかそっとしておいて下さい。よろしくお願いします(笑)

甥っ子と、飯高町水屋神社の大きな杉、どっちにしよかな~♪

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