朝食にまつわるバランス
今日はバックナンバーご紹介。
マルナカNewsLetter 2018年4月号より
木材探究録Vol.11 written by湊利真
朝食にまつわるバランス
私はレーズン食パンがとても好きです。
レーズン食パンを食べない日はあまりありません。朝食はレーズン食パンと卵焼きとコーヒー牛乳です。データをとったわけではありませんが、年間300日くらいは同じ3品です。

時々、レーズン食パンが普通の食パンだったり、コーヒー牛乳がバナナジュースだったりします。そんな日は何かシックリきません。その3者が私の中で、なにがしかのバランスをとってくれているのでしょう。
小さな幸せ
レーズン食パン1枚の中にもバランスが含まれています。
食べ進めていくと、ほとんどの一口には耳が含まれるのに対し、耳を含まない柔らかい部分だけの一口が2回ほどあって、そんな時小さな幸せを感じます。
だからといってラ〇チパックや、サンドウィッチ用の耳の無いパンが好きというわけではありません。堅い耳の部分があってこそ、耳を含まない柔らかい部分の一口が美味しいのです。
人工乾燥にまつわる風のバランス
仕事中もたくさんのバランスに気づきます。例えば木材乾燥機を入れ替える時、風をいかにして材間に通すかがポイントです。なので余分な風の通り道を全て塞ぐ。これをしないまま正転と後転をいくら使っても、風は均等に材間を通りません。木口から遠ざかるほどに水分は移動しにくくなります。なので風のバランスをとらなければ水分傾斜は無くならず、木口に近い部分ばかり乾いて本反りを招いたりします。うちの乾燥機は正転も後転もなくいたってシンプルではありますが、そうした小さな工夫や改善が引き継がれ、目には見えにくい品質を支えてきました。
例えばロボットやAIがもっと進歩しても、私どもが大切にしている部分を補うことは出来ないであろうと思っています。それは『人の手によるもの』であるということ。
