株式会社マルナカ

ヤイリギターとお正月。

弊社ではニュースレターを月に一度発行しており、その一部を今年もこのブログにも載せますので、どうかお付き合いください(^^)

マルナカNews Letter2019年1月号より

木材探究録Vol.20 written by湊利真

2019年はじまりました。お正月は皆さまどのように過ごされましたでしょうか?天気が良かったので初詣に行かれた方、家族サービスで疲れた方、餅を食べすぎた方(私)、いろいろあるかと思います。

わたくしは親戚の集まりで久々にアコースティックギターを弾きました。14歳の頃、尾崎に魅せられ、古道具屋で1500円のアコギを買い、歌いまくっては近所の人に叱られ、文化祭を生きがいとしていた中学時代。早25年が過ぎ去りギターは納戸の隅っこに追いやられ久しぶりに出してきました。チューニングのやり方すら思い出しながらで、言うまでもなく演奏はグダグダ。なのでここでは書きません笑

 

ギターも乾いてなんぼ

私が現在持っているアコギ(10年前に購入したもの)K.YAIRI。何故このギターを選んだかというと『なんか良かった』からです。フォルムのシンプルさデザイン、音色。いろいろありますが、言葉には置き換えられない部分で魅力を感じたといいますか、ビビッときたというやつです。そのビビッとの背景にはやはりたくさんの要因がありました。

 ヤイリギター岐阜県可児市に工場を構え、その知名度は高く、ギタリストや愛好家からの絶大なる信頼を得ています。その割に職人の手作りにこだわった作り方なので、少ししか作れない。スプルース、マホガニー、ローズウッドなど、風通しの考えられた倉庫で桟積みされ5年以上天然乾燥。そのあと乾燥機に入れ50~60℃で、7~10日間仕上げ乾燥を行い、含水率10㌫以下にする。どの部分をどの部材として使うのか職人が見極め選別する。そして加工が始まり、おもしろいのは作業中以外の全ての時間、シーズニングルームという温度、湿度の管理された場所で音楽を聞かせ、木に響きを馴染ませる。しっかりと乾燥がすすみ、何十年も弾きこまれた状態を工場内で目指している。

 

膨大なストックの量

弊社は『杉』という1種類に特化して、家づくりに役立ててもらうべく、その価値を高めています。作っている物も樹種も違うけれど、仕事に対しての向き合い方、スタンスの部分で共通するものを感じます。ただ真似できないのがストックの量。10年仕入しなくても作り続けることが出来る材料を常にキープしていること。いやー凄い。

 

『本物をつくりたい』

現代の名工と言われ2014年に亡くなられた矢入一男氏(前社長)は、ギター作りの細かい部分をあえてマニュアル化しなかったと言います。職人たちを一番の財産であると考え『その人っぽさ』を重要視していたと。その思いは今なお受け継がれています。『本物をつくりたい』をテーマとしているヤイリギター。‘本物’その定義は曖昧で、とらえどころのないものです。ただ知識や技術では到達できない部分に、人を引き付ける何かがあるのではないでしょうか。

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